「J-プログレ関東の雄」とも、「最もハードで最もテクニカルで最もポップなバンド」とも呼ばれ、ライブシーンでの話題には事欠かなかったセイレーンが、満を持してレコーディングに挑んだのが"Aggressive Absurdity"プロジェクトである。そしてこのプロジェクトの一環として3作のシングルが発表された。 <RED>と呼ばれる第1弾にはテクニカルハード的な要素の多く感じられる楽曲が収録された。 <BLUE>と呼ばれる第2弾には「これぞセイレーン」と言えるジャンルを越えたアレンジのポップでハードな楽曲が収録された。この作品は当初ライブ会場のみでの発売となる予定であったが、ヨーロッパのFM局でヘビーローテーションされたのをキッカケに通常発売が決定した。 そして、2004年7月<Yellow>と呼ばれる第3弾が発表された。真骨頂のドラマティックな展開の楽曲が収録された本作はツボを押しまくりの珠玉の作品である。間違いなくセイレーンの代表作そしてJ-プログレ史に残る楽曲であろう。 音源の発表数が極端に少ないのにコンスタントにライブ動員を増やしてきたセイレーン。彼らのライブに出向きその音を聞いたことがある方なら、その理由は簡単に理解できるであろう。そんな彼らの今の音をCDで体感できるのは本当に嬉しい出来事である。 シーンの頂点と呼ぶに相応しい抜群の表現力と歌唱力を兼ね備えたPyongと、それとバトルするかの様に演奏を繰り広げる超絶テクニックのメンバー達。この夏からはKeyに片岡祥典(L'evolzione/Midas)を迎えよりアグレッシブに生まれ変わったセイレーン。スピード感とメロディセンスに富んだ彼らの作品を是非とも楽しんでいただきたいと思う。 <魚谷泰正>
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